「知られること」の意味
商品経済のもとでは、知られていないことは存在しないことに等しいです。
これはむずかしい理屈ではありません。
商品が商品として知られていないときのことを想い浮かべてみればいいのです。
生産現場でモノを作った。
ところが、それが商品として売りに出されていることが、かりに関係者以外のだれにも知られていないとします。
潜在的購買者としての貨幣所有者は、そういうモノが購買可能であることを知らないわけです。
そのモノの存在を知らなければ買うこともできないのは、皿の上に食べ物が存在しなければ食べることもできないのと同様です。
もっとも、その昔、空腹に耐えかねて「目の前の菓子皿などをかりかりと噛みてみたくなりぬもどかしきかな」と詠んだ歌人もいましたが・・・。